カフェインを急にやめると・・・:カフェイン離脱症状

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コーヒー・紅茶・緑茶に烏龍茶・・・

いろいろな飲料にカフェインが含まれています。それらを急にやめると頭痛などの症状が出るかもしれないって知っていますか?

古い論文になりますが、2004年にカフェインの離脱症状に関する報告1)がありましたので、それを参考に記載します。気になる方や実際に臨床などで参考にしたい方は原文を読んでください。

カフェインの離脱症状って・・・

カフェイン離脱症状はカフェインを急にやめた時に現れる症状。

カフェイン飲料なんて巷に溢れています。ですが、たかがカフェインとあなどるなかれ、カフェイン離脱症状は、世界的に有名な世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-10)や、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)にも記載され、世界的に認知されています。

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カフェインの離脱症状

定期的に服用していたカフェインを急にやめると離脱症状が出る時があります。報告されて妥当性があるとされたのは下記10種の症状

  • Headache :頭痛
  • Tiredness/Fatigue:疲労感/ 倦怠感 
  • Decreased energy/activeness: エネルギーや活動性の低下
  • Decreased alertness/attentiveness: 警戒心(アラート感)の低下
  • Drowsiness/sleepiness :眠気
  • Decreased contentedness/well-being:満足感や幸福感の低下
  • Depressed mood:抑うつ的な気分
  • Difficulty concentrating集中力の低下
  • Irritability:過敏性(イライラ)
  • Muzzy/foggy/not clearheaded:頭がぼんやりする感じ(霧がかった状態)

その他、下記も妥当性が高いとされた症状になります。

  • Flu-like symptoms風邪のような症状
  • Nausea/vomiting吐き気や嘔吐
  • Muscle pain/stiffness筋肉の痛みやこわばり

報告上では頭痛の報告が多く報告されています。他にも、交流することへの欲求の低下(Decreased desire to socialize)や仕事への意欲がでない(Unmotivated for work)、血流への影響や血圧などの影響なども記載がありました。

症状の強度によりますが、症状としては体調が悪いと言って気にされない症状が多いという印象です。

 発生時期と時間経過

発生時期は一般的にはカフェインをやめてから12〜24時間以内に症状が始まり、20〜51時間後に強さがピークをむかえます。症状は2〜9日間持続するとされています。

また、カフェインを再摂取することで急速(通常30〜60分以内に)に解消されるとされています。

 カフェイン摂取量との関係

摂取量では1日の摂取量が多いほど症状は重くなる傾向がありますが、1日100mgの常用であっても、摂取を止めれば離脱症状が起こりえるようです。

服用期間では、3日程度でも離脱症状が生じることが報告されています。

この量は一般的に問題ないとされるカフェイン摂取量よりも少ないです2)

カフェイン100mgってどのくらい?

農林水産省のホームページから下記を持ってきましたので、参照してみましょう3)

食品名カフェイン濃度備考
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料(清涼飲料水)32~300 mg/100 mL(製品1本当たりでは、36~150 mg)製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる。
コーヒー(浸出液)0.06 g/100 mL(=60 mg/100 mL)浸出法:コーヒー粉末10 g、熱湯150 mL
インスタントコーヒー(粉末)4.0 g/100 g(2 g使用した場合、1杯当たり80 mg) 
玉露(浸出液)0.16 g/100 mL(=160 mg/100 mL)浸出法:茶葉10 g、60℃湯60 mL、2.5分
せん茶(浸出液)0.02 g/100 mL(=20 mg/100 mL)浸出法:茶葉10 g、90℃湯430 mL、1 分
ほうじ茶(浸出液)0.02 g/100 mL(=20 mg/100 mL)浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
玄米茶(浸出液)0.01 g/100 mL(=10 mg/100 mL)浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
ウーロン茶(浸出液)0.02 g/100 mL(=20 mg/100 mL)浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
紅茶(浸出液)0.03 g/100 mL(=30 mg/100 mL)浸出法:茶葉5 g、熱湯360 mL、1.5~4 分
抹茶(粉末)3.2 g/100 g(お湯70 mLに粉末1.5 gを溶解した場合、カフェイン含有量48 mg)

コーヒーで言えば1杯(=200mL程度)程度であれば、100mgは超えてきます。エスプレッソなら・・・ アメリカンなら・・・ などありますが、細かいことを言うと色々あるので・・・

ただ、思ったよりも少ない飲料で起こり得ることがあることがわかります。

また、カフェインの錠剤であれば、少ない用量でも1錠100mgだと思います。全員が起こる事はないですが、毎日1錠づつ服用したとしても起こることがあり得るということですね。

個人差があることは考えること

薬剤師目線から言うと個人差も大きいはずである、それは生活習慣にも影響があることは考えていく必要があります。

カフェインはCYP1A2で主に代謝されることが知られています4)。これを聞いた薬剤師はわかると思いますが、様々な影響因子があります。

カフェイン代謝への直接的データでは喫煙による影響が起こることも知られています。また、経口避妊薬による影響も報告されています4)

カフェインの代謝への直接的なデータは確認できていませんが、CYP1A2での代謝5)を考えると年齢は影響があると思います。他にも、遺伝的な個人差5・6)の影響があることが予想されます。

このように、カフェインが体内から減る速度=クリアランスが個人により大きく異なるため、量や期間が一概には言えないのがわかります。ですので、カフェインを摂取できる・影響を与えない量は異なると言えます。

大切なこと

大切なのはそれぞれ個人においてカフェイン摂取が可能な量を確認すること、他の人と自分は飲める用量が異なることを認識し、無理をしないことです。

最近はカフェイン市場はエナジードリンクの拡大もあってか、市場が拡大している一方、カフェイン代替市場(Caffeine Substitute Market)も拡大を続けています。その背景には健康志向によるものもないとは言えませんが、それよりもデカフェ製品が美味しくなったことも要因の一つとされます。それだけ飲みやすくなったのでしょう。

デカフェ製品が美味しくなったのであれば、朝だけカフェインを摂取して、夕方はデカフェでといった飲み方も一つの方法。自分なりのカフェインとの付き合い方を見つけるのもいいですね。

それと、アルコール=お酒と同様に他の方も自分と同じとは思わないことが大切だと思います。今まで出会った方の中にもカフェインを少し摂取するだけで症状が出現する方もいらっしゃいました(離脱症状ではありませんが)。お酒と同様の飲めない方の配慮ができたら素晴らしいですね。

1)Juliano LM, Griffiths RR. A critical review of caffeine withdrawal: empirical validation of symptoms and signs, incidence, severity, and associated features. Psychopharmacology (Berl). 2004 Oct;176(1):1-29. 

2)内閣府:食品安全」委員会:ファクトシート◆内閣府https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf#search=%27%E9%A3%9F%E5%93%81%E5%AE%89%E5%85%A8%E5%93%A1%E4%BC%9A+%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88+%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3%27

3)農林水産省 カフェインの過剰摂取にに付いて(2026年4月12日確認)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html

4)Grzegorzewski J, Bartsch F, Köller A, König M. Pharmacokinetics of Caffeine: A Systematic Analysis of Reported Data for Application in Metabolic Phenotyping and Liver Function Testing. Front Pharmacol. 2022 Feb 25;12:752826. 

5)Soejima K, Sato H, Hisaka A. Age-Related Change in Hepatic Clearance Inferred from Multiple Population Pharmacokinetic Studies: Comparison with Renal Clearance and Their Associations with Organ Weight and Blood Flow. Clin Pharmacokinet. 2022 Feb;61(2):295-305.

5)Thorn CF, Aklillu E, Klein TE, Altman RB. PharmGKB summary: very important pharmacogene information for CYP1A2. Pharmacogenet Genomics. 2012 Jan;22(1):73-7. 

6)Soyama A, Saito Y, Hanioka N, Maekawa K, Komamura K, Kamakura S, Kitakaze M, Tomoike H, Ueno K, Goto Y, Kimura H, Katoh M, Sugai K, Saitoh O, Kawai M, Ohnuma T, Ohtsuki T, Suzuki C, Minami N, Kamatani N, Ozawa S, Sawada J. Single nucleotide polymorphisms and haplotypes of CYP1A2 in a Japanese population. Drug Metab Pharmacokinet. 2005 Feb;20(1):24-33. 

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