子どもの薬の飲ませ方

くすり -ordinary person-

 子供が小さい時に薬を飲ませるのが大変な方も多いと思います。

 「この方法なら必ず問題なく飲めるよ」って方法があればいいですが、そんな方法はありません。 そのために様々な服用方法を知っていた方が対応はし易いと思います。

 飲ませる方法は薬剤や成長具合によって変わると思いますし、すべてのケースを考えて記載するのも難しいですから、ここに記載してある方法でも医師・薬剤師に相談して、問題ないか確認してください。

 最近はシロップ剤の販売は少なくなりましたが、実は一般的にドライシロップは水などに溶かして服用することで、シロップ剤のようにして服用できます。ですが、あまり知られていない印象があります。その話も盛り込みました。

 こんな文章では伝わらないよ・・・ って感じる方は、他のwebサイトを見てみると良いと思います。ここで紹介している方法を全部書いてあるサイトはあまりないですが、1個1個見ていくと、どこかには書いてあります。

 どの服用方法を選ぶにせよ、患者と相談して服用していただくことは大切。服用する本人が納得せずに服用してもらうのはかなり難しいと思います。

 ちなみに私の経験も記載しているので、読まれる方はご注意を。話半分で、こんなことも考えている人がいるんだぁ〜と思いながら読んでいただけたらと思います。

 正確を期して作成しておりますが、足りない部分があるかもしれません。また、すべてのケースに対応できるわけでもありませんので、責任は負いかねます。医師、薬剤師に相談していただけたらと思います。

病院/クリニックで渡される薬は・・・

 子どもの飲み薬には錠剤・シロップ・粉薬・坐剤の4つをもらわれる方が多いと思います。

この4つの剤形の服用方法についてお伝えします。

(本当は他にもありますが・・・)

小さい子には服用が難しい「錠剤」

小さい子供では錠剤は飲めない子が多々。ですが、服用できるようになれば、シロップ・粉薬よりも錠剤の方がいいですよって言われることもあります。ただ、同じ薬剤によって錠剤のサイズが異なりますので、注意が必要。気になるときには薬局で錠剤を見せてもらってから判断するのがいいと思います。

 処方箋の薬剤は返品はできませんので、もらうときには慎重に。調剤する前ならば、問い合わせをすることで、医師の了承を得られれば変更も可能であるはずです。

 なかなか飲み込まずに口の中に薬が残っていると、どんどん溶けてしまって、嫌な味がひろがっていく薬もありますので、なかなか飲み込めない場合には他の方法を検討するのも重要です。

 必要な場合には服薬補助ゼリーも検討しましょう。商品としては「おくすり飲めたね」・「お薬じょうず服用ゼリー」・「らくらく服薬ゼリーチアパック」などがありますが、どれが良いかは・・・ 私にはさっぱりわかりません。以前は、服薬補助ゼリーは薬剤の吸収に影響があるのではという報告はありました(検索すれば、すぐに出てくると思います)。データによっては「気にするような影響かな?」と思うようなデータもありますし、これらを販売しているところの薬剤師と相談してみると良いと思います。

比較的飲ませやすい「シロップ薬」

 シロップ薬は多くの方が服用可能ですが、薬剤がどうしても限られるため、薬剤によっては選択できない場合があります。

 最近は「甘い味が嫌い」などシロップが得意ではない方も増えてた印象があります。ですので、薬剤の味も大切かなと考えています。ジェネリック医薬品(後発品と言った方がわかりやすいでしょうか)が増えてきましたので同じ成分の薬でも、どのメーカーの薬剤を使用するかで味が異なります。そういう意味では、調剤薬局、院内処方であればクリニック・病院によって当たり外れがあると思います。当たりのところに行けば、美味しい薬になりますが、ハズレを引くと美味しくないところもあるって感じですね。なので、かかりつけ院外薬局を作って、必ず服用できる薬剤をいただくことも重要かもしれません。(正直、味の好みがありますし、万人受けする味にするのも難しいと思います。原末は美味しくないでしょうし・・・)

 後味が悪い場合もありますので、シロップを服用するときには口直しの飲み物を用意しておき、シロップを服用した後に飲んだ方がいいと思います。

服用させるのが難しい「粉薬」

 種類の多い薬剤ですが、服用が難しく、親にとっては薬を服用するうえでの鬼門・・・

ですが、慣れるとシロップよりもやりやすいと言われる方もいらっしゃいました。また、成長具合によって、服用方法もできることが変わると思います。

 シロップと同様、同じ成分でもメーカーによって味が変わるため、当たりハズレがあります。

 また、溶かしてから時間がたつと味が変化する薬剤や、スポーツ飲料などに溶かすと苦く感じる薬剤、お湯で溶かさない方が良い薬剤もありと、様々なケースがありますので、医師、薬剤師に相談していただくのが良いと思います。

 どの薬剤を、どの方法で服用するにせよ、服用前に飲ませる水分(くちなおし)を用意しておくことをおすすめします。

薬剤をスプーンに乗せて服用

 薬剤を醤油皿のように小さい皿にいれ、水などで溶かした薬剤をスプーンに載せて服用させます。その後は口直しを服用する。

 この方法はお子様が服用に慣れている、または理解のあるお子様であれば可能ですが、そうではないと、薬とスプーンを跳ね除けて終わりますので、しっかりと子どもと相談してから行いましょう。

 この方法で服用できれば、一番楽だと思います。

薬剤をねって,薬の玉を作って服用

 まずは口直しの飲み物(薬を飲ませるときの)を用意します。次に薬剤を醤油皿のように小さな皿に入れ、少量の水でねって「薬の玉」を作る。その玉をほっぺの裏に塗って、飲み物を飲ませます。

 また、口の中に指が入るので、食べてはいけないもの、雑菌がついていると大変です。必ず手を洗ってから行ってください。

 この方法は慣れればやりやすいようで、比較的好評です。ただ、注意点は2点。

 1つ目は大切なのが水の量。薬の量にもよりますが、1滴の水でも多いときはあります。水が多いと玉ではなく、液体になります。逆に少ないと玉にはならない。要領をえると、なんとなくわかるようになります。

 2つ目はお子様に歯が生え揃ってくると、口の中に指を入れた時に噛まれる時があります。前歯だけなら、うまく行えれば噛まれずに済むこともあるようですが、噛まれるとかなり痛いので、注意してください。

哺乳瓶の乳首に薬をためて飲ませる。

 薬剤を少量の水で溶かした後、哺乳瓶の先の乳首の部分にためて、子供に吸わせる方法があります。

 私が勉強をする際にいろいろなところに記載してありましたので、有名だと思います。ですが、私自身、この方法でうまくできた方の記憶がありません
(うまくできた方も、いらっしゃったとは思うのですが・・・)。

 普段、哺乳瓶でうまく吸わせているかとか、哺乳瓶に慣れているか、乳首の先端の穴の部分が大きいものがいい or 小さいものがいいとかが影響しているのかもしれません。

スポイトで飲ませる

 粉薬を溶かしてスポイトで服用させる方法もあります。その時には喉に勢いよく薬が飛ばないよう、頬に沿って飲ませるようにします。服用後は、口直しの飲み物を服用します。

 私は勧めることは少ないですが、調べてみると情報はいっぱい見つけることができます。注意点としては、スポイトから出てくる薬が喉に直接、飛ばないように注意してください。あと、軽い力で、勢いよく薬が出てきますので、この点にも注意が必要です。

 スポイトを清潔に保つことも大切。

食べ物に薬を混ぜる。

 薬と食べ物を飲ませる直前に混ぜてから、食べさせてます。その後に混ぜてない食べ物や口直しの飲料を服用します。

 多いのはアイスに混ぜて飲ませることが多いですが、状況によって変わると思います。

 この方法では分量と混ぜる食材に注意が必要です。というのは基本混ぜたものはすべて食べることが基本。混ぜる食材の量が多いと全部食べるのは大変です。また、薬剤との食べ物の相性によって苦みが出たり、混ぜてから時間がたつと相性によっては薬が溶け出してしまっていたりと、色々あります。

 これも薬剤師と相談していただき、どの食べ物に混ぜるか相談したほうがいいと思います。

服薬補助ゼリーを使用する

 粉薬も服用補助剤で服用することができます。注意点は錠剤のところに記載していますので参考にしてみてください。

 薬剤と服薬補助ゼリーの相性によって苦みが増す場合もあります。これらも医師、薬剤師と相談がいいとお思います。

粉薬は溶かしてから服用するものもある

 粉薬はそのまま飲まなければならないと思っている方も多いのではないでしょうか?

 粉薬の中でも、ドライシロップは溶かしてシロップのようにして服用するのが基本。それなら、シロップ薬と同じように服用できるはずです。味も、メーカーさんは溶かして飲むように調節してあるのでは・・・ と考えています。まぁ、色々な薬が混ざってると予測がつきにくいですが。

 これも、医師・薬剤師に相談するのがいいと思います。

飲ませるタイミングは?

 お子さんが小さい時には夜になっても寝てくれず、1日3回毎食後に薬を服用と言われても、4時間毎とか、5時間毎で起きては哺乳をして、寝てを繰り返すのに、いつ飲ませればいいの?っていう時期があると思います。

 そんな時には、朝食くらいの時間、昼食くらいの時間、夕食くらいの時間に、服用間隔を気にしながら、飲ませることがあります。無理に起こさず、起きる時間を予想して飲ませるってことですね。

 また、哺乳をしてから薬を服用しようとしても、お腹がいっぱいになると薬は飲まないことが多いので、哺乳の前に薬を飲む場合もあります。

 薬剤・病状によって一概に言えないところもあるので、薬をもらったらどのような飲み方をしてもよいかを医師、薬剤師に確認してみると良いと思います。

坐剤の注意点

 肛門から入れる薬ですね。嘔気があっても投与できるので、子供としてはうれしくはないとは思いますが、投与する方はいいと思います。

 坐剤は2種類以上もらっている場合には投与する順序がある場合もあります。2種類以上、薬剤をもらった時には順序を医師・薬剤師に確認するといいと思います。

終わりに

 服用する方法や、服用するタイミングは状況や使用する薬剤によって変わると思います。

 ある程度、どんな方法で服用するか、それが問題ないか、他にもいい方法があるか、医師、薬剤師に相談し、アドバイスをもらうことがいいと思います。

 すべてのケースはこの方法で大丈夫と言いたいところですが、そうともならないので難しいですね。

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