糖質コルチコイドの副作用予防

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薬剤師なら副腎皮質ステロイドを調剤したことがない方はかなりレア。
その副作用予防も知っておかなくてはならない必須の知識です。

以前から、消化器・骨粗鬆症・ニューモシスチス肺炎に対して予防のために薬剤を使用することが言われていますが、意外と出典は知らないもの。言われた事だけをやっていると、いつの間にか時代遅れになってしまうので、updateは重要だなと日々感じる日々。

ただ、論文ベースで常に追っていくとなると専門分野でなければ大変なので、ガイドラインなどにまとめてあるものを探してみました。

このサイトのみで考えず、是非、ガイドライン・文献を参考にして普段の診療/業務に活かしていただけたらと思います。

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まとめ

骨粗鬆症の予防:グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン
消化器への影響:消化性潰瘍診療ガイドライン
ニューモシスチス肺炎予防:ガイドラインは見つけられず。論文ベースでの確認が必要
B型肝炎再活性化:B型肝炎治療ガイドライン

上記に記載がありますので、ぜひ読んでみてください。

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骨粗鬆症の予防は・・・

私が薬剤を始めたときには、「ビスフォスフォネート製剤で予防」と言われていましたが、当然いつまでもup dateされることがないことはありません。

ということで、今回紹介したいガイドラインが「グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン」。2023年のものがあります。

これとは別に「骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン」もあります。2025年に発表されたガイドラインでは骨粗鬆症全体の治療などが記載されており、重要なガイドラインですが、ステロイドによる骨粗鬆症の記載は、数ページがあるのみ。

ある意味要約を読みたいのであれば。こちらでも良いかも・・・・

「グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023 」1)では、

  • グルココルチコイド誘発性(=GIOP)の治療開始時期のスコアリングとカットオフ
  • GIOPに使用できる薬剤
  • GIOPに使用できる各薬剤の効果の差
  • 小児におけるGIOPの予防と治療の現状
  • 高齢者におけるGIOPの予防と治療と考え方
  • 妊娠可能年齢の女性に対するGIOPの予防と治療の考え方

などが示されています。当然上記以外にも示されていますが・・・

以前はビスフォスフォネート製剤をプレドニゾロン5mg以上長期服用の患者に服用ということまでであったが、このガイドラインでは使用できる薬剤が増え、対象となる症例も限定されています。

ただ、効果が高くても使用期間が決まっている薬剤は、年齢が高くなるにつれて骨粗鬆症で使用するかもしれないことも考慮すると、どのように考えたら(骨粗鬆症になったら、延べの使用日数で考える?また、最初からカウント?)いいんでしょうか?

このガイドラインは日本医療機能評価機構が運営する、Medical Information Distribution Service=Mindsでも、確認することができます。

胃の障害の予防は・・・

私が薬剤師を始めた時には副腎皮質ステロイドを使用する場合には、必ず予防のプロトンポンプ阻害薬(PPI)を服用しなければならないと言われていましたが、現在は少し様相が変わっています。

胃の障害については、これについては「消化性潰瘍診療ガイドライン」2)にて記載があります。

こちらには、低用量アスピリン・NSAIDsの潰瘍予防とともに、ステロイドについても記載があります。一通り読むのが良いですが、少なくとも下記CQには記載があるので、確認すると良いと思います。

  • 「糖質コルチコイド投与は消化性潰瘍発生(再発)のリスクか?」
  • 「NSAIDs潰瘍のリスク因子は?」
  • 「高用量NSAIDs、抗血栓薬、糖質ステロイド、ビスフォスフォネート併用者、高齢者および重篤な合併症を有する患者において、NSAIDs潰瘍予防はどのように行うべきか?」

単剤ではリスクにはならないが併用薬などでリスクが変わるという、なかなか珍しい事となっています。

肺炎の予防は・・・

十数年前にはST合剤を必ず予防投与するとされていました。

これは、糖質コルチコイドを使用する時にはニューモシスチス肺炎の予防が必要とされています。ただ、ガイドラインは見つけられませんでした。論文はありますけどね・・・

調べると、それぞれの疾患の治療方法を記載した文献には、ニューモシスチス肺炎の予防として糖質コルチコイドを使用する時の解説が記載されており、その時のステロイド投与時に予防薬の投与基準には「明確な基準がない」と記載されていることが散見されています。ですが、プレドニゾロンは少なくとも20mg以上を4週間以上投与とされる場合に感染予防するとされている報告3・4)があるようです。

研究のエビデンスレベルが低いのか、実際にはそれよりも低い投与量は不明、通常〇〇mg/kgなど体重換算で投与されることも多い薬剤ですが、体重換算が良いのかも未検証と言うことでしょうか。

これを作成している2026年2月には、予防薬として、ST合剤やアトバコンの予防が保険適応されていますし、ペンタミジンの吸入を行うことがあり、用法は添付文書に記載がされています。

論文ベースで追っていくのは専門分野でないとなかなか難しいものですので、ガイドラインなどでまとめていただけると良いですよね。

他にも、「B型肝炎 再活性化」にも注意が必要

抗癌剤や抗リウマチ薬・免疫抑制剤などでよく言われている「B型肝炎 再活性化」にも注意が必要です。

日本耳鼻咽喉科学会では「特発性難聴、顔面神経麻痺等のステロイド治療におけるB型肝炎ウイルス再活性化防止に関する指針5)」が示されています。

B型肝炎再活性化への対応については日本肝臓学会が作成している「B型肝炎治療ガイドライン」に記載してありますので、ぜひ確認してみてください。

今後もup dateが必要

副腎皮質ステロイドの有害事象の予防方法は徐々に変化しており、薬剤師として活動する限りはupdateが必要です。1次資料の論文ベースでいつも集めてられればいいのですが、難しいのであればガイドラインなどを確認して、updateしていくのも一手。

そのためにも、どのように記載しているのか、一度は読んでみるのもいいのではないでしょうか?。

参考

1)一般社団法人日本骨代謝学会 グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023

2)日本消化器病学会 消化性潰瘍診療ガイドライン2020

3)山口 牧子 他,  ニューモシスチス肺炎予防のための スルファメトキサゾール・トリメトプリム投与量の検討. 日呼吸誌 20, 17 6(2),53-57

4)Sepkowitz KA. Pneumocystis carinii pneumonia without acquired immunodeficiency syndrome: who should receive prophylaxis? Mayo Clin Proc. 1996 Jan;71(1):102-3.

5)日本耳鼻咽喉科学会 特発性難聴、顔面神経麻痺等のステロイド治療におけるB型肝炎ウイルス再活性化防止に関する指針(第二版)

6)日本肝臓学会 B型肝炎治療ガイドライン(第4版)

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